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『跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング』

『跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング』前川 ほまれ第265回は、以前の記事のコメント欄で七迦寧巴さんにご紹介いただいたこちらになります。特殊清掃という孤立死や殺人、自殺といった、誰にも看取られずに亡くなった死の現場を清掃する仕事がテーマとなった小説です。無縁社会と呼ばれる現代の日本で孤立死は年間32,000件も発生しているといわれており、遠い別世界の事象というわけではありません。そんな現代社会の課題...

『プリズン・ドクター』

『プリズン・ドクター』岩井 圭也相変わらず久しぶりの更新になってしまいました。252回の今回は『永遠についての証明』『夏の陰』『文身』と骨太な作品を紹介してきた岩井圭也先生の書き下ろし文庫本であるこちらをご紹介します。今回の舞台は千歳刑務所、主人公はそこで働く矯正医官、簡単に言えば「受刑者のための医師」である是永史郎です。人がいるところには医療があり、それが刑務所であろうと例外ではないのですが、その仕...

『逃げるな新人外科医』

『逃げるな新人外科医』中山 裕二郎第251回目の今回は、以前ご紹介した『泣くな研修医』の続編にあたるこちらです。タイトルを読めば分かってしまう通り、2年間の研修医生活を終え、外科医としての道を選んだ雨野先生の奮闘が描かれます。「アメちゃん」と呼ばれる雨野先生の実直さは本作でも健在で、前作でその人柄に惚れ込んだ方なら絶対に楽しめる一冊となっています。簡単なあらすじ2年間の研修医生活を終えた雨野隆治は、外科...

『泣くな研修医』

『泣くな研修医』中山 裕二郎第248回の今回は『お仕事小説』カテゴリからこちらをご紹介します。この4月から研修医になった、という先生もいるかもしれませんね。そんな研修医の先生にとっては(あるいはかつて研修医だった医師にとっては)身につまされるような描写があるかもしれません。もちろん、医療の専門知識がなくても十分楽しめる作品なので医療者以外の方が読んでも大丈夫です。実直で情に厚い若者が様々な困難に立ち向...

『遠すぎた輝き、今ここを照らす光』

『遠すぎた輝き、今ここを照らす光』平山 瑞穂第194回の今回は、Twitterでご紹介いただいたこちらになります。かなり久しぶりの更新になってしまいました。カテゴリを「お仕事小説」にしていますが、雑誌記者と石膏像職人が主人公なので、あながち間違っていないと思うのです。簡単なあらすじ中学生時代の同級生であった小坂井夏輝と瀧光平。誰とも等しく優しく接する夏輝と、自身の世界にこもって孤立する光平。正反対な性格の二...