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『トラペジウム』

『トラペジウム』高山 一実第266回は現役トップアイドルが書いた小説として一躍有名になり、「平成世代が買った本1位」にもなったこちらです。そもそもが「演劇に関連した物語が読みたい」と中学一年生の長女からリクエストされて手に取ったので「平成世代に買った本」としては間違いではなかったでしょう。とはいえ「演劇に関連した物語」として適切だったかどうかは非常に疑問です。ま、まぁアイドルもドラマや映画に出演します...

『少年と犬』

『少年と犬』馳 星周第263回の今回は第163回直木賞受賞作のこちらです。『少年と犬』というタイトルといえばハーラン・エリスン。ディストピアな世界を舞台にしたヴィク少年と犬のブラッドのコミカルながらもリズム感のあるやりとりが魅力な短編SF作品です。しかし、本作は一切関係ありません。「少年は犬を愛するもの」といいますが、なぜ犬を愛するのか?そんな本質に迫る一冊です。簡単なあらすじ2011年3月11日 14時46分18秒。...

『52ヘルツのクジラたち』

『52ヘルツのクジラたち』町田 そのこ第258回目の今回は、町田そのこ先生が描く孤独の中で愛を求める魂の物語をご紹介します。町田そのこ先生の作品といえば以前短編集である『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』をご紹介しました。以前、町田先生の作品を「登場人物達の儚いようで凛とした力強さと、それによって生まれる前向きになれるラストが、読者自身も背中を押してもらえたような読後感を残してくれる」などとしたり顔で表現...

『文身』

『文身』岩井 圭也第243回の今回は、岩井 圭也先生の最新作、骨太な内容と重厚な雰囲気を持ちながらも読者を釘付けする強力な魅力を持ったこちらをご紹介します。岩井先生の著作といえば『永遠についての証明』『夏の陰』をご紹介してきました。これまでの2作品では印象的な情景描写の美しさが魅力として紹介してきましたが、本作は果たして……。簡単なあらすじ暴力、酒、女……。破滅的な生活を貫き、その生き様を生々しい私小説とし...

『蜜蜂と遠雷』

『蜜蜂と遠雷』恩田 陸第223回はピアノコンクールを舞台にした壮大な長編小説であるこちらです。文庫本なら上下巻の2冊分、新書版だと「これは辞書かなにかか?」と見紛うばかりの重量感です。ですがそんなボリュームもものともせずに一気読みしたくなる力強い魅力をもった一冊です。ピアノが好きという方には絶対オススメの一冊ですが、もちろんピアノを弾いたことがない方でもきっと胸が熱くなるはずです。簡単なあらすじ世界的...