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『小説 天気の子』

『小説 天気の子』新海 誠第196回の今回は2019年7月に公開された新海誠監督の映画『天気の子』の小説版です。文字を読んで意味を理解して情景を想像して感じて考えるという一連の能動的な「小説を読む」という作業により、より深く『天気の子』という物語を追いかけることができる一冊です。もちろん、映画として(特に映画館で)観て聴いて味わうことで得られる体験というものもかけがえのない体験だと思いますが……。簡単なあら...

『永遠に解けないパズル』

『永遠に解けないパズル』市川 拓司第185回の今回は、『いま、会いにゆきます』が有名な市川先生の、爽やかな青春小説であるこちらです。アザラシはタイトルに惹かれて手に取りました。なお、本作は2017年に『MM』というタイトルで出版された作品の文庫版です。改題されているので、以前『MM』を読んだという方は注意してください。簡単なあらすじとある街に暮らすぱっとしない中学生であるぼくは映画の脚本家になることを夢見てい...

『左目に映る星』

『左目に映る星』奥田 亜希子第181回の今回は、Twitterでご紹介いただいたこちらです。ぼやけたようにみえる夜景の表紙も綺麗ですよね。こちらの本をご紹介してくださったのは以前『僕と彼女の左手』をご紹介してくださった方です。きっとアザラシ好みな物語だろうと思って読んだら案の定、アザラシ好みな恋愛ものでした。簡単なあらすじ主人公の早季子は26歳。過去のとある思い出が切っ掛けで、特定の相手との恋愛が出来ず、飲み...

『僕と彼女の左手』

『僕と彼女の左手』辻堂 ゆめ第179回の今回は、Twitterでご紹介いただいた、甘く爽やかな恋愛ものであるこちらをご紹介いたします。辻堂 ゆめ先生といえば、以前『片想い探偵 追掛日菜子』をご紹介しました。『片想い探偵』はポップでコミカルな展開ながらも、緻密に練られたミステリとしての魅力も堪能できる作品でしたが、そのミステリ的な巧さは本作でも光っています。少女漫画のような甘い気持ちに浸りつつ、ミステリのような...

『恋文の技術』

『恋文の技術』森見 登美彦第177回の今回は、書簡体小説で文通の面白さを思う存分堪能できるこちらのご紹介です。森見先生といえば、以前紹介した『有頂天家族』のときもそうでしたが、軽快で小気味の良いユーモアたっぷりな文体が魅力です。年頃男子の煩悩が溢れるやりとりに思わずニヤリとさせられること請け合いの、楽しく読める一冊です。簡単なあらすじ京都の大学院を離れ、一人実験所に送られることになった守田一郎。その寂...